Bリーグは、日本の男子プロバスケットボールリーグで、bjリーグとNBLが統合して2016年に誕生しました。
B1、B2、B3の3部構成で、リーグ戦やチャンピオンシップ、残留プレーオフなどが行われます。

Bリーグって、どういう仕組みなんだろう?
Bリーグは、昇降格制度やクラブライセンス制度を導入し、スポンサー収入や放映権料、チケット収入などで運営されています。

地域密着型のクラブ運営で今後の展望にも期待できますね
この記事でわかること
- Bリーグ誕生の歴史的背景と経緯
- B1、B2、B3のリーグ構成と試合形式
- 昇降格制度とクラブライセンスの詳細
- 収益構造とビジネスモデル
Bリーグ誕生の背景と歴史
Bリーグは、2016年に誕生した日本の男子プロバスケットボールリーグです。
それまで、日本にはNBLとbjリーグという2つのトップリーグが並立していました。
NBLとbjリーグの並立時代
NBL(ナショナル・バスケットボール・リーグ)は、日本バスケットボールリーグ(JBL)を前身とし、2013年に発足しました。
一方、bjリーグ(日本プロバスケットボールリーグ)は、2005年に「プロリーグ」として誕生し、興行面で独自の発展を遂げていました。
しかし、2つのリーグが並立している状況は、国際バスケットボール連盟(FIBA)から問題視されていました。

2つのリーグが並立しているのは、どうしてだろう?

FIBAは、『1国1リーグ』の原則を求めていたんだ
FIBAからの指摘とリーグ統合
2014年、FIBAは日本バスケットボール協会(JBA)に対し、リーグ統合を強く勧告しました。
改善が見られない場合、日本代表チームの国際試合出場資格停止などの制裁を科す可能性を示唆しました。
これを受け、JBAはタスクフォースを設置し、リーグ統合に向けた協議を開始しました。
2015年8月には統合新リーグ、「ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ(JPBL)」、通称「Bリーグ」が発足します。
Bリーグ発足後の歩み
Bリーグは、2016年9月22日に開幕しました。
B1、B2の2部構成でスタートし、初年度はB1が18チーム、B2が18チームの計36チームで構成されました。
リーグ | チーム数 | クラブライセンス |
---|---|---|
B1 | 18 | ホームアリーナの収容人数が5000人以上など |
B2 | 18 | ホームアリーナの収容人数が3000人以上 |
合計 | 36 | B1、B2では、リーグ参加資格として、クラブライセンス制度が設けられています。ホームアリーナの収容人数などの条件をクリアしなければなりません。 |
Bリーグは、リーグ全体の収入増や観客動員数の増加を目指し、様々な改革を行っています。
また、地域密着型のクラブ運営を推進し、バスケットボールを通じた地域活性化にも取り組んでいます。
Bリーグの階層構造と大会形式
Bリーグは、日本の男子プロバスケットボールリーグで、B1、B2、B3の3つのディビジョン(階層)から構成されています。
各ディビジョンごとに、所属チーム数、試合形式、そしてシーズン最後のチャンピオンシップや残留プレーオフの仕組みが異なります。

Bリーグって、B1、B2、B3とあるけど、それぞれどう違うんだろう?

それぞれのリーグの構成や試合形式、そしてシーズンを左右するチャンピオンシップや残留プレーオフについて詳しく解説しますね
B1リーグの構成と試合形式
B1リーグは、Bリーグのトップディビジョンであり、2024-25シーズンは24チームが所属しています。
これらのチームは、東地区、中地区、西地区の3つの地区に分かれて、レギュラーシーズンを戦います。
地区 | 所属チーム数 |
---|---|
東地区 | 8チーム |
中地区 | 8チーム |
西地区 | 8チーム |
レギュラーシーズンでは、各チームがホーム&アウェイ方式で合計60試合を戦います。
内訳は、同一地区内の対戦が30試合(各チームと4~6試合)、異なる地区との対戦が30試合(各チームと2試合)です。
レギュラーシーズンの順位は、勝率によって決定します。
B2リーグの構成と試合形式
B2リーグは、Bリーグの2部リーグであり、2024-25シーズンは14チームが所属しています。
B2リーグのチームは、東地区と西地区の2つの地区に分かれて、レギュラーシーズンを戦います。
地区 | 所属チーム数 |
---|---|
東地区 | 7チーム |
西地区 | 7チーム |
B2リーグのレギュラーシーズンも、B1リーグと同様に、各チームが合計60試合を戦います。
同一地区内の対戦が36試合(各チームと6試合)、異なる地区との対戦が24試合(各チームと4試合)です。
レギュラーシーズンの順位は、勝率によって決定します。
B3リーグの役割と特徴
B3リーグは、Bリーグの3部リーグであり、Bリーグの中でも、将来のB1、B2リーグへの参入を目指すクラブや、地域リーグからステップアップを目指すクラブなどが参加しています。
2024-25シーズンは17チームが参加しており、B3リーグは、一般社団法人ジャパン・バスケットボールリーグ(JBL)が運営しています。
B3リーグは、Bリーグの他のディビジョンとは異なり、リーグ戦の順位によって自動昇格・降格が決まるわけではありません。
チャンピオンシップと残留プレーオフ
レギュラーシーズン終了後、B1リーグでは上位8チームによるチャンピオンシップ(プレーオフ)が開催されます。
チャンピオンシップは、トーナメント方式で行われ、各地区の上位2チームと、それ以外のチームのうち勝率上位2チーム(ワイルドカード)が出場します。
トーナメント | 試合形式 | 開催場所 |
---|---|---|
クォーターファイナル | 2戦先勝方式 | 上位チームのホーム |
セミファイナル | 2戦先勝方式 | 上位チームのホーム |
ファイナル | 2戦先勝方式 | 中立地(横浜アリーナなど) |
一方、B1リーグの下位4チームは、残留プレーオフを戦います。
残留プレーオフは、トーナメント方式で行われ、敗退したチームはB2リーグへ自動降格となります。
B2リーグの上位2チームはB1リーグへ自動昇格し、B2リーグの3位とB1リーグの16位は入れ替え戦を行います。
Bリーグの大会形式や昇降格制度は、シーズンによって変更される場合がありますので、最新の情報を確認するようにしましょう。
Bリーグの昇格・降格制度
Bリーグは、B1、B2、B3の3つのディビジョンで構成されています。
各ディビジョン間では、チームの成績や経営状況などに基づいて、昇格と降格が行われます。

Bリーグって、どういう仕組みでチームが入れ替わるの?
バスケットボールファンなら気になる、Bリーグの昇格・降格制度について詳しく解説します。
B1・B2間の昇格と降格の条件
B1とB2の間では、シーズン終了後に以下の条件で昇格と降格が行われます。
項目 | 昇格(B2→B1) | 降格(B1→B2) |
---|---|---|
自動昇格 | B2年間順位上位2クラブがB1クラブライセンスを保有している場合 | B1年間順位下位2クラブ |
入れ替え戦 | B2年間順位3位のクラブがB1クラブライセンスを保有している場合、B1年間順位16位のクラブと入れ替え戦を行う。入れ替え戦はB1・16位のホームで1試合行う | B1年間順位16位のクラブが、B2年間順位3位のクラブとの入れ替え戦に敗れた場合 |
特例 | B2年間順位上位3クラブの中にB1クラブライセンスを保有していないクラブがある場合、そのクラブを除いた上で、上記条件が適用される | B1クラブライセンスを喪失したクラブがある場合、そのクラブはB2へ降格する(その場合でも、B1下位2クラブの自動降格は行われる) |
昇格・降格は、競技成績だけでなく、クラブライセンスの取得状況も重要な要素です。
B2・B3間の入れ替えの仕組み
B2とB3の間では、シーズン終了後に以下の条件で入れ替えが行われます。
- B3リーグ1位のクラブがBリーグ準加盟かつB2クラブライセンスを保有している場合、自動でB2に昇格。B2リーグ最下位のクラブが自動でB3に降格
- B3リーグ2位のクラブがBリーグ準加盟かつB2クラブライセンスを保有している場合、B2リーグ13位のクラブとの入れ替え戦を行う
B3からB2への昇格は、B2ライセンスの取得が必須条件です。
クラブライセンス制度の概要と影響
Bリーグでは、クラブの安定的な運営と発展のために、クラブライセンス制度を導入しています。
項目 | 詳細 |
---|---|
目的 | クラブの財務基盤の強化、組織体制の整備、ホームアリーナの確保などを通じて、リーグ全体の価値向上を図る |
種類 | B1クラブライセンス、B2クラブライセンスの2種類 |
審査基準 | 財務状況(売上高、純資産など)、組織体制(フロントスタッフの人数、役員の構成など)、ホームアリーナ(収容人数、設備など)、育成組織(ユースチームの有無、活動状況など)など、多岐にわたる |
影響 | クラブライセンスを取得できない場合、上位ディビジョンへの昇格ができない。また、ライセンスを喪失した場合、下位ディビジョンへの降格となる可能性がある。 |
2023-24シーズンの事例 | 長崎ヴェルカは、2023-24シーズンにB2で優勝したが、B1クラブライセンスの交付要件(3期連続赤字、債務超過)を満たせず、B1への昇格が見送られた。その結果、B2準優勝の佐賀バルーナーズが繰り上がりでB1へ自動昇格した |
クラブライセンス制度は、Bリーグ全体の発展に欠かせない制度なのです。
Bリーグの収益構造とビジネスモデル
Bリーグは、スポーツビジネスとして、どのように収益を上げているのか気になりますね。

Bリーグは、様々な収入源を組み合わせることで、安定した経営基盤を築いています
スポンサー収入とパートナーシップ
Bリーグのクラブにとって、スポンサー収入は最も大きな収入源の一つです。
2022-23シーズンでは、B1クラブの平均スポンサー収入は約5億円となっています。
スポンサー種別 | 内容 |
---|---|
ユニフォームスポンサー | ユニフォームの胸、背中、袖などに企業ロゴを掲示 |
コートサイドスポンサー | コートサイドの看板に企業ロゴを掲示 |
オフィシャルサプライヤー | チームウェアやグッズなどを提供 |
パートナースポンサー | 地域貢献活動やイベントなどを共同で実施 |

クラブによってスポンサー収入に差があるのはどうして?

クラブの人気や成績、ホームタウンの市場規模などが影響しますね
放映権料とメディア戦略
Bリーグは、試合の放映権を販売することで収入を得ています。
バスケットLIVEやJ SPORTSなどが主な放映メディアです。
メディア | 特徴 |
---|---|
バスケットLIVE | ソフトバンクが提供するBリーグ公認の動画配信サービス。全試合をライブ配信。 |
J SPORTS | スポーツ専門チャンネル。一部の試合を放送。 |
NHK BS1 | 一部の注目試合を放送。 |
ローカルテレビ局 | 各クラブの地元テレビ局が、一部の試合を放送。 |
放映権料は、リーグから各クラブに分配されます。
人気クラブほど、分配額が多くなる傾向があります。
チケット収入と観客動員数
チケット収入は、Bリーグのクラブにとって重要な収入源です。
2023-24シーズンのB1クラブの平均観客動員数は約4,617人でした。
チケット種別 | 内容 |
---|---|
シーズンチケット | 年間を通してホームゲームを観戦できるチケット |
一般チケット | 1試合ごとに購入するチケット |
企画チケット | グッズ付きチケットや、団体割引チケットなど |
VIPチケット | 特別な観戦体験ができる高価格帯のチケット |

もっと観客を増やすにはどうしたらいいの?

魅力的な試合はもちろん、ファンサービスやイベントを充実させることが大切ですね
グッズ販売とその他の収入源
Bリーグのクラブは、ユニフォームやタオル、キーホルダーなどのグッズを販売することで収入を得ています。
試合会場での販売だけでなく、オンラインショップでの販売も行っています。
その他の収入源 | 内容 |
---|---|
スクール事業収入 | 子ども向けのバスケットボールスクールを運営し、受講料を得る |
ファンクラブ会費 | ファンクラブ会員から年会費を得る |
アカデミー事業収入 | ユースチームを運営し、選手育成や大会参加費などを得る |
地方自治体からの補助金 | 地域振興の一環として、地方自治体から補助金を受ける |
Bリーグのクラブは、これらの収入源を組み合わせることで、経営を安定させ、チームを強化しています。
各クラブは、地域に根差した活動を通じて、ファンを増やし、収益を拡大していくことが求められています。
Bリーグの今後の展望と課題
Bリーグは、2016年の発足以来、着実に成長を続けています。
しかし、さらなる発展のためには、いくつかの課題をクリアしていく必要があります。
地域密着型クラブ運営の推進
Bリーグの各クラブは、ホームタウンでの試合開催、地元ファンやスポンサーとの連携、選手と地域の子どもたちとの交流イベントなどを通じて、地域とのつながりを深めています。

もっと地域と連携を強化するにはどうしたら良いのだろう?

クラブが地域イベントに積極的に参加したり、地元の企業とのコラボ商品を開発するのも面白いかもしれません
2023-24シーズンには、多くのクラブが地域貢献活動に取り組み、地域との連携を強化しました。
例えば、アルバルク東京は、渋谷区と連携し「S-SAP(シブヤ・ソーシャル・アクション・パートナー)協定」を締結しました。
項目 | 内容 |
---|---|
具体的な活動例 | ホームタウンでの試合開催、地元ファンとの交流イベント、地域清掃活動、学校訪問、バスケットボール教室 |
メリット | 地域住民のクラブへの愛着向上、新たなファン層の獲得、スポンサー企業の増加、地域経済の活性化 |
課題 | 活動資金の確保、地域住民への情報発信、継続的な活動の実施 |
今後は、さらに地域との連携を強化し、地域経済の活性化にも貢献していくことが重要です。
アリーナ建設と観戦環境の整備
Bリーグの試合をより魅力的なものにするためには、アリーナの建設と観戦環境の整備が不可欠です。
2023年には、沖縄アリーナが完成し、Bリーグの試合だけでなく、様々なイベントが開催されています。
しかし、B1クラブのホームアリーナは、収容人数が5,000人以上という基準を満たしていない場合もあります。
項目 | 内容 |
---|---|
具体的な取り組み | 新アリーナ建設、既存アリーナの改修、座席の改善、大型映像装置の導入、音響設備の改善、飲食・物販サービスの充実、バリアフリー化 |
メリット | 観客動員数の増加、試合の盛り上がり向上、新たな収益源の確保、地域への経済効果 |
課題 | 建設費用の確保、建設場所の選定、地域住民の理解 |

もっと快適なアリーナで試合を観戦したい!

最新の設備が整ったアリーナで、迫力ある試合を観戦できたら最高ですね
Bリーグは、2026年から始まる新B1リーグ「B.LEAGUE PREMIER」で、アリーナ基準をさらに引き上げる予定です。
これにより、観戦環境の向上が期待されます。
若手選手の育成と強化策
Bリーグのレベルアップ、そして日本代表の強化のためには、若手選手の育成が欠かせません。

どうすれば、もっと若い選手が活躍できるようになるのだろう?

ユースチームの充実や、海外リーグへの挑戦をサポートする制度があると良いかもしれませんね
Bリーグでは、各クラブがユースチームを運営し、若手選手の育成に力を入れています。
また、特別指定選手制度を活用し、若い選手にBリーグでのプレー機会を提供しています。
項目 | 内容 |
---|---|
具体的な取り組み | ユースチームの運営、練習環境の整備、海外リーグとの連携、指導者育成、特別指定選手制度の活用 |
メリット | Bリーグのレベル向上、日本代表の強化、選手の海外挑戦促進、将来のスター選手発掘 |
課題 | 指導者不足、練習環境の格差、海外リーグとの連携強化 |
将来的には、BリーグからNBA選手が誕生する可能性も十分にあります。
BリーグからNBAに挑戦中の河村勇輝選手。こちらの記事で紹介しています。
Bリーグの試合観戦で熱狂を体験
Bリーグは、今後も成長を続け、日本のバスケットボール界を盛り上げていくことが期待されます。
Bリーグの試合は、エンターテイメント性が高く、会場の一体感がすごいので、一度観戦したらハマること間違いなしです。
ぜひ、アリーナに足を運び、Bリーグの熱狂を体験してみてください。
よくある質問(FAQ)
- Bリーグの試合はどこで観戦できますか?
-
Bリーグの試合は、各チームのホームアリーナで開催されます。また、バスケットLIVEやJ SPORTSなどの動画配信サービスでも視聴できます。一部の試合は、NHK BS1や地域のテレビ局でも放送されます。
- Bリーグのチケットはどのように購入できますか?
-
Bリーグのチケットは、各チームの公式サイトやチケット販売サイトで購入できます。シーズンチケットや一般チケット、企画チケットなど、さまざまな種類のチケットがあります。
- Bリーグのチーム数はいくつですか?
-
2024-25シーズンは、B1リーグが24チーム、B2リーグが14チーム、B3リーグが17チームの合計55チームです。
- Bリーグの試合日程はどこで確認できますか?
-
Bリーグの試合日程は、Bリーグの公式サイトや各チームの公式サイトで確認できます。また、バスケットボール関連のニュースサイトやスポーツ情報誌などでも確認可能です。
Bリーグ公式サイトはこちら↓↓↓
- Bリーグの観戦ルールはありますか?
-
Bリーグの試合観戦には、いくつかのルールがあります。例えば、写真撮影は可能ですが、動画撮影は禁止されています。また、試合中は立ち上がっての応援は禁止されている場合があります。
まとめ 日本国内プロバスケットボールリーグ B.LEAGUE(Bリーグ)
この記事は、日本のプロバスケットボールリーグ「Bリーグ」の全体像をわかりやすく解説しています。
Bリーグの成り立ち、B1・B2・B3のリーグ構成、昇降格の仕組み、そして収益モデルまで、詳しく説明しました。
この記事で重要なこと
この記事のポイント
- Bリーグは、2つのリーグが統合して誕生した歴史がある
- B1、B2、B3の3部構成で、昇降格制度がある
- クラブライセンス制度で、リーグ全体のレベルを維持
- スポンサー収入や放映権料などで運営
Bリーグは、今後も発展が期待されるプロスポーツリーグです。
ぜひ、アリーナに足を運んで、白熱の試合を観戦しましょう。